男はつらいよ 寅次郎恋歌 の巻
1971年12月29日封切りの男はつらいよシリーズ第8作。
わたしとしてはリリー出演の名作寅次郎忘れな草、寅次郎相合い傘、寅次郎ハイビスカスの花に並ぶほど好きな作品です。マドンナ役貴子には 池内淳子。おいちゃん役の森川信の遺作でもあります。森川信出演は全48作のうちのわずか8作なのですが森川信演ずるおいちゃんと寅さんのやり取りがパワフルですばらしくその後逝去されたのがほんと残念です。森川信のおいちゃんもっと見たかった。
<ストーリーは>近所の八百屋で勉強をしない子供をたしなめるために勉強しないと寅さんみたいになると耳にするさくら。寅屋に帰り涙ぐみながらおいちゃんおばちゃんにその話をする。今度寅が帰ってきたらやさしくしてやろうと語り合う。そこへ寅が帰ってくる。みんなあまりに意識しすぎてギクシャク。それに寅、憤慨し傍若無人な態度を取る。あげくの果てに仲間を連れて酔っぱらってかえって来て、さくらに歌を歌わせる始末。そのさくらの悲しい表情に寅、自分の愚かさに愕然とし、また旅に出てしまう。 ある日、寅屋に岡山に住む博の母が危篤の電報。急いで行ったのだが間に合わず母は亡くなる。葬式の日、どこから聞きつけたのか寅が弔問に現れる。夜、博の父や兄たちは生前母は幸せだった、あれだけ欲の無い女はめずらしい、いい人生だったのじゃないかと語るのだが博はおかあさんにも夢があったんだ、父さんと結婚したからそれを押し殺して生きてきたんだ、幸せだったもんかと怒りを露にする。
翌日、東京にもどった二人なのだが一人になった博の父の事が気になり電話をしてみると電話に出たのはなんと寅…‥とここからいろいろと始まっていくのだ。
それまでの寅さんシリーズと異なり寅さんが恋をしてふられてとゆうパターンではない。寅さんの平凡に生きる事への憧憬。そして平凡に生きてる人たちの自由への憧憬とゆうことが主題として描かれている。寅さんが平凡に生きてこそ幸せなんだと気づくきっかけになったのは博の父の台詞である。「あれはもう10年も昔の事だがね。私は信州あずみのとゆうところに旅をしたんだ。バスに乗り遅れて田舎道を一人で歩いているうちに日が暮れちまってね。暗い夜道を心細く歩いているとぽつんと一軒の農家が建ってるんだ。りんどうの花が庭いっぱいに咲いていてね。開けっ放した縁側から明かりのついた茶の間で家族が食事をしているのが見える。まだ食事に来ない子供がいるんだろう、母親が大きな声でその子供の名前を呼ぶのが聞こえる。私はね今でもその情景をありありと思い出す事ができる。庭一面に咲いたりんどうの花、赤々と明かりのついた茶の間、にぎやかに食事をする家族たち、私はそのときそれが、それが本当の人間の生活ってもんじゃないかと、ふとそう思ったら急に涙が出てきちゃってね。人間は絶対一人じゃ生きて行けない、逆らっちゃいけない、人間は人間の運命に逆らっちゃ行けない、そこに早く気がつかないと不幸な一生をおくる事になる。分かるね寅次郎君、分かるね」この言葉にいたく共感した寅、柴又に帰り寅屋のみんなにいかに慎ましやかに生きる事が大切かとゆうことを説く。そこにマドンナ貴子登場。喫茶店を営んでいるのだが店を出すのに悪質なところからお金を借りてしまったのだろう金の催促の電話が入る。みかねた寅、必死に売をするのだがうまくいかない。夜、垣根越しに貴子の家の茶の間をのぞく、寅が理想としてきた茶の間とは違い働きづめで疲れている貴子が見える。りんどうの鉢植えを持って縁側へ入る寅「なんか困ってる事がございませんか、どうせたいしたことはできませんが指の一本や二本片腕片足ぐらいでしたらなんてことありません、どうぞ言ってください」貴子は寅の真っすぐなやさしさに感動するが問題は自分でなんとかするというそして寅のような旅から旅の生活に憧れているという「そうゆうもんですかね」と戸惑う寅。なにもしてやれない辛さから旅に出る寅、さくらに「にいちゃんのこんな暮らしがうらやましいか。そんなふうに思った事あるかい」「あるわ一度はおにいちゃんと交代しておにいちゃんを心配させてやりたいわ。寒い冬の夜こたつに入りながら今頃さくらはどうしてるのかなってそう心配させてやりたいわ」寅が持ってる(業)。どうしょうもなさがなんともせつない。
みんなここではない別の場所を夢見る。どこにいってもそこの場所になってしまうのに。とそんなふうに思ったりしたのです。
おすすめの一本なのだ。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/228551/10274835
この記事へのトラックバック一覧です: 男はつらいよ 寅次郎恋歌 の巻:
» 母の日 鉢植え 送料無料 が激安 [母の日 鉢植え 送料無料 が激安]
母の日 鉢植え 送料無料 が激安、母の日 鉢植え 送料無料 が激安 [続きを読む]
受信: 2008年2月 6日 (水) 20時59分

コメント